第15章 お化け屋敷【野崎梅太郎】
あれから何度か悲鳴を上げた後、
そろそろ終わりという看板を見つけて、胸を撫で下ろした。
夏希「よかったぁ。」
そう油断していた私がバカだった。
最後に、ドアから何体かお化けがでてきた。
夏希「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
私は、咄嗟に腕にしがみついた。
夏希「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!」
そのまま、強く力を入れてしがみついた。
お化けがいなくなると、力が抜けてぐったりとしていた。
あれ、なんかこの腕細いようなー…。
野崎「おい、夏希。それ俺じゃ無いぞ。」
夏希「へ?」
横を見ると、困惑した表情を浮かべた晶君がいた。
夏希「ふぁぁぁぁぁぁぁあ!?ごめんなさい晶君っ!?」
野崎「わざとじゃないよな?」
野崎君は少し怒った顔をしていた。
夏希「違うよ…
私野崎君だと思っちゃって…」
美紅「むぅ、私怒っちゃうよ~?」
晶「まぁ、仕方ないよ。だって暗かったからね。」
夏希「うう~。」
美紅「じゃあ、今から私と晶でちょっと観覧車のってくる!
イチャイチャしてくる!」
そう言うと、美紅は晶君の腕を引っぱって行ってしまった。
美紅は私に口パクをした。
きっと、『気にしてないよ、そっちもイチャイチャしてきな!』
だと思った。
最後に美紅は私にウインクをすると、居なくなってしまった。