第14章 ヴァンパイア【堀政行】
堀ちゃんは、急な出来事に思考が停止したようだった。
でも、私はお構い無しに話を続けた。
夏希「私がそんな理由で堀ちゃんを嫌いになる訳ない!」
堀「…え?」
夏希「どうしてもっと早く言ってくれなかったのっ!
私が出来ることならなんだってやるよ…血だっていくらでもあげるっ!」
堀「夏希…。お前、怖く無いのか…?」
堀ちゃんは泣きそうな顔で私を見つめた。
夏希「そんな訳ないよ、だって、私堀ちゃんが大好きだもん。」
ニコッと微笑むと、堀ちゃんは涙を流した。
堀「夏希…ッ。」
夏希「だって、私堀ちゃんの彼女だからッ!」
堀ちゃんが大好き。だから、怖くなんてない。
それが、私の気持ちだ。
夏希「私の血でいいなら、あげる!」
私は、自分のワイシャツのボタンを外し、肩を露出させた。
すると、堀ちゃんはゴクッと喉を鳴らした。
堀「お前の血が…欲しい。」