第13章 風邪【若松博隆】
友香は、いい香りのお粥を持ってきた。
美紅「あのね、これ夏希愛しき若松君が作ってくれたやつだよ。食べれる?」
夏希「"愛しき"は余計だよ!
でも食べる!」
すると、友香はスプーンに少量お粥を乗せ、食べさせてくれた。
すごく美味しくて、若松君が恋しくなった。
その時、ドアが開く音がした。
若松「戻ったよー…って、夏希、起きてた?大丈夫?」
若松君は、私を見るなり駆け寄って私を心配してくれた。
夏希「若松君…ありがとう、大好きぃ…。」
熱で理性もぶっ飛んだのか、いつもの自分では決して言えないことを平気で言ってしまった。
若松「!お、俺も…」
若松君は、照れながらも喜んでくれた。
美紅「私達、お邪魔だったかな?」
晶「そうだね、帰ろっか。」
そんなこそこそ話も聞こえるが、
身体は若松君に甘え続けた。
若松君の胸板に頭を擦り付けたり、
ぎゅ~っと抱き締めたりした。
夏希「若松君好きぃ~。大好きぃ…」
そう言うと、
若松君は、私の顎を持ち上げ、こう言った。
若松「夏希が悪いんだからね。」