第13章 風邪【若松博隆】
ふと目を覚ますと、額にはヒンヤリとした感覚があった。
そして、向こうからはいい香りがした。
若松「あ、起きた?ドアが開いてたから入っちゃった。」
夏希「若松…君」
起き上がろうとするも、身体に力が入らず、ベッドに倒れ込んだ。
若松「あっ!いいよ起きなくて!寝てて!俺、今お粥作ったから!」
女子力あるなぁ、
若松君は。
夏希「ありがと…ごめんね…」
若松「いいんだよ、だって彼女だから!」
頭をポンポンと撫でられ、余計熱が上がった気がした。
夏希「うん…。」
それから、また私は寝てしまった様で、次目を覚ました時、 美紅が私の汗を拭いてくれていた。
美紅「あ、おはよう夏希。勝手に部屋漁っちゃったの。ごめんね」
夏希「ううん、大丈夫だよ。」
美紅「無理しないでね、今晶と若松君がポカリとか買いに行ってるから。」
そう言うと、美紅はキッチンに向かった。