• テキストサイズ

月刊少女野崎君の短編集!

第11章 耳と尻尾【御子柴実琴編】


夏希「…御子柴…!」

私が顔を上げると、ものすごく恐い顔をした御子柴がいた。 尻尾がピンと立っていた。


男2「なんだァ!?
その耳と尻尾!」

男は御子柴を見るなり笑っていた。
御子柴はそんなこと気にせずに話を続けた。


御子柴「そいつを今すぐ離せ。今すぐだ。」


男1「ハァ!?なんだテメー、ヒーロー気取りかァ!?」

男が少しキレ気味で御子柴に挑発をした。
すると、御子柴は男を見下して、
冷たい目で言葉を放った。


御子柴「俺の女になんか用でもあんのか?」

私でも若干ゾクッとした。
それなら、男は余計ゾクッとしたようで、青ざめた顔で去っていった。


夏希「御子柴…!ありがとうッ!」
私は、嬉しさのあまり抱き付いた。


御子柴「ッ!夏希!?」


夏希「怖かった…。よかった…。」

私は、恥じらいもなく御子柴の胸に頭をぐりぐりと擦り付けた。


御子柴「夏希、で、どうなんだ?」


夏希「…え?」

なんのことだろう?

御子柴「…さっき、"俺の女"って言っちまったんだが…。」


夏希「……!」
私は、急に御子柴から離れようとするが、
御子柴に腰を抱かれ身動きが取れなかった。


御子柴「好きだ、夏希。お前が好きだ。」

御子柴を見ると、
御子柴の頬が赤く染まっていて、
耳と尻尾は消えていた。


夏希「……ぁ」

私も釣られて頬が赤くなる。

私は、御子柴を好きなの?
好きなのかな…?
/ 110ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp