第9章 耳と尻尾【堀政行編】
少し時間が経ち、
私達は正座で向き合っていた。
夏希「…じゃあ、失礼します…。」
堀「…どうぞ」
そして私は、そっと手を伸ばし、
堀ちゃんの頭を撫でた。
夏希「ど、どう?気持ちいい…?」
堀「あ、あぁ、気持ちいい…。」
私は、わしゃわしゃと頭を撫でた後、
猫の好きそうな首下を撫でた。
堀「にゃ…!」
夏希「…にゃ?」今、堀ちゃんから奇妙な声が聞こえた気がした。
堀「ち、違う…!今のは…!!」
と言いつつも、
首下を撫で続ければゴロゴロと鳴いた。
夏希「本当に猫みたいだなぁ…!」
堀「俺は猫じゃにゃいっ!」
夏希「か…可愛いよ堀ちゃん!」
堀「にゃんだと…?俺が可愛いなんてありえにゃい!」
本当に猫みたいになった堀ちゃんが可愛いくて、
思わず膝の上に乗っけた。
堀「おみゃえ…!なにやってんだ…!?」
夏希「堀ちゃんが可愛いから…。」
――プチッ
堀「お前、男なめてんのか?」