第3章 爽やかだけど…【若松博隆】
夏希「千代先輩!!」
千代「若松君もいるー!ってことは、まさかデート??」
夏希「へへ…」
千代先輩唐突に言うなぁ…。
若松「佐倉先輩と野崎先輩だ!こんにちは!」
野崎「あぁ、若松と黒川か。こんにちは」
野崎先輩礼儀正しいなぁ。
夏希「どうしてお二人はここへ?」
千代「えっとねー、野崎君がトーン買いに行きたいって言ってたから、私もついでに!みたいな感じだよー!」
夏希「デートですか?良いですね!」
千代「そんなんじゃ…!ね、野崎君!」
野崎「デートか…。よし、佐倉、今からデートっぽい事をしよう!次の話の資料作りだ!」
千代「のっ、野崎君!?」
夏希「千代先輩頑張ってください!」
野崎「あ、それから若松、黒川」
若松「はいっ」
夏希「はい」
野崎「若松はまたトーン貼り頼む。黒川はまた背景を頼む。堀先輩だけじゃ大変だからな。」
夏希「あ、ハイ、わかりました!」
野崎「それじゃ。」
千代「バイバイ!」
夏希「仲良しだねー!あの二人!」
若松「…。」
夏希「あれ、若松君?」
若松「背景…ってどういうこと…?」
夏希「あぁ、背景?えっとね、堀先輩が熱出した時、ちょうど野崎先輩の〆切だったらしくて、背景が描けなかったらしいから、私が描いたら、"うまいからこれからも頼む。"って言われたんだ!」
若松「二人きりで?二人きりで描いてた?」
若松君の視線が怖い…。
夏希「ううん、千代先輩と御子柴先輩がいたよ?」
若松「…野崎先輩と御子柴先輩とは話した?」
夏希「背景の事でとか…。」
まずい。まずいぞこれ。
若松「…お仕置きだね」