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苦しみの中の幸せ Part3 [銀魂 土方落ち]

第12章 辺り一面の花畑


辺り一面白白白白・・・・・・・

目が覚めて、最初に見たのは真っ白な花だった。

どうやら倒れていたようで、起き上がり周りを見渡す。

しかし景色に変化はまったくない。

見える空間すべてに白い花が咲き誇っているのだ。

『・・・・?』

私、どうやってここに来たんだっけ?
思い出せない・・・・・でも、ここはとても居心地がいい。

暖かくて、優しくて・・・・

ここに居れば、もうあんなに怖い戦場にいかなくてよくなる。

ここに居たい。ここに居よう。

「瑠維さん」

声がした。
後ろを振り返ってみると、そこには穏やかな表情で、茶色の綺麗な髪の、見覚えのある顔があった。


『ミツバさん?』


声が震える。どうしてこんなところに?
ミツバさんはほほ笑んだ。

「お久しぶりですね。お元気・・・・・じゃないからここに居るのね」

お元気?元気だよ?私・・・・・
不思議そうな顔をしてみせるとミツバさんは困ったような顔をする。

「ここがどこだかわからない?」
『はい』
「そうよね・・・・・ここはね・・・・」

次にミツバさんの口から出てきた言葉は信じられなかった。

「世間で言う・・・・・三途の川よ」

ミツバさんはそう言うと、私にその場に座るように促した。
私はそれに従い、静かに腰を下ろす。

私の横にミツバさんも座る。

「まさか瑠維さんが来るなんて思ってもみなかったわ」
『わ・・・・私ももう一度お会いできるなんて思ってませんでした』

緊張して噛んでしまう。だが、ミツバさんは楽しそうに笑っている。

「そーちゃんは元気?」
『はい!!とっても元気です』

ほぼ条件反射でそうこたえた。

「そう・・・・よかった・・・・」
『あの・・・・副長も、近藤さんも元気です』

私は申し訳なさそうに・・・・というよりビビりながらそういった。だって・・・・トシはミツバさんの・・・・
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