第6章 全盛期?
『ふあああ・・・・・』
私はいつも通りに目を覚まし、隊服に着替えようとした。
が、そこで異変に気が付いた。
『胸がない?背が低い!?』
そう、何故か、子供のころに戻っていたのだ。
着ていた流しはもちろん大きく鏡で自分の姿を確認する。
『十年前くらい?』
ちょうど攘夷戦争に参加してたくらいの体つきになっていた。
身長は150㎝くらいで、髪もショートだ。
『昨日・・・・・なんか食べたっけ?』
昨日の記憶を振り返ってみると、総悟に飴を貰った事を思い出した。
『とりあえず・・・・・神楽ちゃんの服、貸してもらおう』
私は携帯を持つと、銀時の番号に電話をした。
銀「はい、万事屋ですけど」
『あ、銀時?』
銀「おお、どうした?」
『実はさァ、総悟の悪だくみで十年前くらいの体に戻ってさァ』
銀「は?」
『神楽ちゃんの服、貸してくんない?』
銀「十年前っつたら・・・・・・お前の全盛期?」
『まぁね。頼むよ』
銀時の返事も聞かず、電話を切った。
携帯を元の位置に戻すと、私は大きく息を吸った。
『トォォォシィィィィィ!!』
腹の底から大声を出した。
相当うるさかったに違いない。
土「うっせぇ!バカ瑠維!」
トシは思いっきりふすまを開けはなった。
そして、硬直した。
『総悟呼んできて』
土「は?・・・・・なんか・・・・・ちっちゃくね?」
沖「おお!!ほんとに効きやした!」
固まってるトシの後ろから、総悟が顔を出した。
沖「天人から押収したものでしてねぇ。ほんとに効くのかな?と思いやして、お試しさせてもらいやした」
『・・・・・トシにすればいいのに』
沖「十年前の土方さんは今より気持ちわりぃんでね」
土「は!?コレ、総悟がやったのか?」
総悟はニヤリと腹黒く笑った。
沖「にしても子供ですねィ。今なら瑠維とケンカしても勝てそうでさァ」
土「髪短くね?」
トシと総悟は私を見る。
すると、その背後に・・・・・・
銀「おい・・・・・ウチの瑠維を見るんじゃねェ、しばかれてェのか?」
と鬼の形相の銀時が居た。
『あ、銀兄』
銀「おら、神楽のチャイナ服だ。・・・・てか、昔は銀兄って呼んでたな」
銀時は私の顔面にチャイナ服を投げつけた。
『じゃ、出てってくださいね?』
私はそう言うと、微笑んだ。