第32章 朧ともいはで春立つ年の内
それから数日後・・・
銀「なぁ、瑠維」
『・・・なに』
銀「お前、いい加減戻れや」
銀時の家に居候中。
絶対戻らん!戻ってやるかってんだ、バァァァァカ!!
『私の家はここだもん』
銀「だもんってつけたらなんでも可愛くなると思うなよ?」
『・・・別に可愛くないですよ、私には天使みたいな可愛さないですよ。むしろ正反対だし。内面の悪さが顔にも雰囲気にもにじみ出てますよーだ』
銀「拗ねてるようにしか聞こえねぇけど」
別に拗ねてないしー、拗ねてないしー。
銀「お前さぁ」
『・・・』
銀「素直に言ったら?」
『何を』
銀「忘れられてて寂か・・・」
テーブルをひっくり返してやった。
『誰が言うか、ボケェェェ!!』
銀「そんな感じの事は言ってたけどなぁ」
『はぁ!?どこにその証拠・・・ああああ!!パソコンで・・・』
銀「めそめそ泣いちゃったんだねぇ、瑠維ちゃん」
『やめてぇぇぇぇ!!』
そして、さらに不機嫌になった私。
『外出てくる』
銀「うるせーのが居なくなって、せーせーするぜ」
『・・・死ね、銀時』
銀「テメーが死ね、瑠維」
むかつく、銀時ぃぃぃ!!
と言う、苛立ちが顔に思いっきり出ているのだろう。
普段話しかけてきてくれる、近所のおじいいちゃん、おばあちゃんは、私の顔を見てそそくさと消えていく。
そんなことにも苛立つ。
だぁぁぁ、何よこのイライラ!!
神「あ、瑠維!!」
私を取り巻く負のオーラにも負けず、神楽ちゃんが走ってくる。
あ~、河原に行ってくるって言ってたような・・・
ま、神楽ちゃんはいいんだけどね、可愛いし?
問題はさ、誰と一緒にいるか、よね?
新八くんはいいとして・・・
うん、なんで神楽ちゃんの天敵の総悟といるのかな?
そして、なんでそこに近藤さんもトシもいるのかな?
そんなに私の事嫌い?
つーか、そんなに私に怒ってほしい?
イライラ増やしたい?