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苦しみの中の幸せ Part3 [銀魂 土方落ち]

第30章 三日月の水の底照る春の雨


銀「まあ、とりあえずよかったんじゃねぇの?思い出させることは出来るみてぇだし」

あの後、ジミーは屯所に帰った。
なるべく私の話題を増やして、みんなの催眠波を解こうっていう魂胆だ。

そして今は、銀時と私の二人きり。
神楽ちゃんと新八くんはお妙さんのところに行っている。

『うん、それはよかったんだけど・・・』
銀「けど?」
『あの・・・女。ちょっと怖いんだよね。なんか、トシのため・・・トシの傍にいるためなら何でもやりそうっていうか・・・』

あの女・・・眼が異様だった。

私を見るあの眼は、憎悪に憑りつかれていて、見ただけで背筋が凍った。

多分、トシの傍にいるためなら手段を問わないだろう。

今、こんな事態になっているからなおさら・・・だ。

銀「・・・お前ならどうする?」
『・・・まず、私はこんな馬鹿げたことはしないけど』
銀「女の嫉妬は怖いねぇ。俺も気をつけよっと」
『いや、アンタ男じゃんか』

銀時は気づいていないのだろうか?

女の恐ろしさを・・・

私は普通の女とは少し違う。

だから、分からない感情も多いが・・・

憎悪に憑りつかれ、本能のままに生きる奴らは幾度となく見てきた。

その中でもあの女は・・・

『ジミー・・・大丈夫だといいけど・・・』

願いを込めたような私の言い草を、銀時は笑い飛ばした。

その罰が当たったのだろうか。

数日後

ジミーは意識を失った。
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