第25章 デブの自覚
『ぎゃああああああ!!』
体重計の上で、私は思いっきり叫んでしまった。
・・・無論
土「どうした、瑠維!!」
近「大丈夫か!?瑠維ちゃん!」
屯所の脱衣所で・・・だ。
『で・・・出ていけぇぇぇっ!!』
バスタオルを体に巻き付けた状態で体重計に乗っていたため、脱衣所に何のためらいもなく入ってきた近藤さんとトシは、私の餌食となってしまった。
そばにあった籠を二つ、二人の顔に力任せにぶん投げる。
近「がっ!」
土「って!」
籠もろとも吹っ飛んでいった二人を睨みつけながら、脱衣所の引き戸を閉めようとすると・・・
沖「な~にやってんですかィ。普通、入ったらこうなることはお約束じゃねぇですか」
総悟が廊下の壁にもたれかかっていた。
私の方は見ていない。
『総悟、この二人殴っといて!』
沖「わかりやした。土方さんだけ、殺しまさぁ」
土「ちょっ、待て!なんで俺だけ!?しかも殺すってなんだよ!」
総悟に食らいつくトシ。
私はそんな二人に怒鳴りつけた。
『ここでするなぁぁぁ!!』
そのまま引き戸を乱暴に閉め、寝巻に着替えた。
色々あって、忘れていたが・・・
『どうしよ・・・』
重大なことが起こってしまった。
『3㎏も増えてる・・・』
藤間瑠維、大ピンチです。