第18章 久しぶり~
『お~い、トシ~?』
いきなりトシの意識が飛んだ。いや、なんかよくわかんないけど・・・
つーか、書類持ってきたら倒れてんだもん。本気でビビった。
でも、近づけば寝ていることが明らかになって・・・
『仕事のしすぎなんだよ・・・まったく・・・』
そうぼそぼそ呟きながら、布団を敷き、そこにトシを寝かせる。
顔にかかっている黒髪を横に流し、頬にキスをする。
すると・・・
「はわわわ!!藤間氏がァァァ!!」
といきなりトシが叫んだ。
びっくりしてトシを凝視していると、あることに気づいた。
『・・・その喋り方・・・トッシー?』
ト「ぼぼぼぼ僕のこと覚えてくれていたでござるか?」
『うん、ウチの副長をオタクに変えた最低男ってね』
ト「・・・」
私はトッシーから距離を置くと、話しかけた。
『んで?成仏したって聞いてたけど?』
ト「実は・・・その・・・藤間氏と・・・」
『うん』
ト「デ」
『・・・デート?したいの?嫌だ』
間髪入れずにそう答える。しかし、意外にも引き下がらないトッシー。
ト「それなら!十四郎が帰ってこなくてもいいでござるか?」
『う・・・それは・・・こまる』
ト「なら今日一日デートする・・・」
『つってもさぁ・・・そんなことしてただで済むと思ってんの?・・・・私が』
ト「・・・それは・・・」
『・・・まあ、いいけど。でも、変な恰好しないでね?それと・・・』
私は上半身を起こしているトッシーに近づき、唇を重ねた。
ト「え!?」
『甘いもの・・・食べれる?』
トッシーの唇を軽くなめ、いじわるそうにつぶやいた。
『そうじゃないと・・・デートしないよ』
それにトッシーは
ト「食べれる・・・と思う」
『じゃあ、行こうか』
戸惑っているトッシーの手を取り、屯所を出た。