第15章 き・・・季節が真逆だ・・・夏祭り
暑い
・・・・いや、本当の季節は冬なんだけども、この作中では夏という設定ですので・・・
とにかく暑い。脳みそが溶けそうだ。
あ~暑い暑い暑い暑い
『あ~つ~い~!!』
土「扇風機独り占めしてなに言ってんだ!!」
扇風機の首ふり機能をオフにして、独占していると後ろからトシに怒鳴られた。
土「自分の部屋でしろ。こっちは仕事なんだよ!」
『え~、折角の休みなのに誰も構ってくれないんだもん。暇だし暑いし・・・気温下げろ土方クソヤロー!!』
土「・・・こっちも暑いんだよ!人の部屋に来たと思ったら暴言吐くわ仕事の邪魔するわ・・・どんだけ苛立たせたいんだ!!」
こちらに目もくれずに書類とにらめっこしている。
つまんない・・・あ~、つまんない!!
『ワーカホリック、ニコ中、マヨラー、無鉄砲、自己中、傲慢・・・』
土「出てけ」
『あ、自覚してるから自分のことだってわかったんだ~』
トシの額に青筋が浮いたのがはっきりとわかった。
うわ、やばいぞ~。
背後から書類を覗き込むとまだまだ残っていた。
『・・・手伝ってもいい?』
土「はあ!?」
『だって・・・これ終わんないと祭りいけないんでしょ?』
土「・・・大丈夫だ。最近何かと立て込んでたんだからお前は休んでろ」
『でも・・・』
土「浴衣着ねぇのか?」
唐突にそう聞かれた。浴衣?だって巡回だって・・・
土「私服警察みたいなもんだ。如月と一緒に浴衣着て回れ」
『・・・それなら隊服でいい』
私の言葉に不思議そうな表情を見せたが、直ぐに口元を緩ませた。
土「ああ。俺と一緒に回りてぇんだな」
『・・・そうだけど!なんか悪い!?』
土「開き直れてねぇよ」
『・・・バーカ!』
土「はいはい」
顔が熱くなるのが分かった。ったく・・・すぐ調子にのる。