第12章 超絶?!秘密の特訓開始!
日「うわぁっっ!き、城戸さん近っ!」
オレは驚いて、ズザッと後ろに下がる。
『えっ?!あ、ごめん!』
謝ってくる城戸さんに、ちょっとビックリしただけだからと言って、大丈夫だと手を振る。
影「おい城戸!お前はいちいち日向に近いんだよ」
そう言って影山が城戸さんを引っ張って行く。
『もぅ、なによ影山~?いま日向君と話してたのに』
そうだよ、城戸さんはオレと話してたんだ。
だから勝手にそっちに連れていくなよ。
そこまで思って、オレはふと考えてみる。
何でオレも怒ってんだ?
影山が城戸さんと話してるだけなのに、これじゃまるで影山と同じ・・・・・・
影山と同じ?!?!?!
ドクドクと大きな音をさせる胸を押さえてみる。
・・・そっか。
オレも城戸さんの事、好きなのか。
だから影山と仲良さそうにしてるのを見ると、なんかモヤモヤするのか。
オレは手のひらをグッと握り、影山を見る。
日「影山ー!!ぜってぇ負けないからな!!」
そう叫ぶと、影山はギラギラとして振り返る。
影「はぁ?!なんかよくわかんねーけど、俺だって負けねーから!」
『ちょっと2人とも!やめなさいってば!』
オレはなんかいろいろと、前途多難だと思った。
桜「慧太、どうする?」
慧「あ?なにが?」
シューズを脱ぎながら桜太が言う。
桜「なんか、脈アリ、みたいなんだけど」
慧「しーかーも、2人ともな。やれやれ、桜太は苦労人だな」
桜「何で俺だけ?慧太もでしょ?」
オレ達の様子を見ていた2人が何かを話していた。
何を話しているのかはわからないけど、じっと見ていたら桜太さんと目が合った。
桜「ん?お腹空いちゃった?」
笑いながら聞いてくる桜太さんに、曖昧な返事を返す。
桜「今日はね、ハンバーグだよ」
日「マジですか?!」
桜「うん、大マジです」
桜太さんの言葉にガッツポーズをすると笑われてしまったけど、オレはハンバーグを楽しみに片付けを人一倍頑張った。