第30章 ネコとカラスの対決と···
~日向side~
待ちに待った今日この日!
合宿最終日の今日、音駒高校との練習試合の日だ。
朝からワクワクし過ぎて、待ち遠しすぎる!!
『それじゃあ大地さん、私達は後から追いかけますから』
澤「了解。よろしくな?」
俺達と同じジャージを着た城戸さんがキャプテンと話してる。
うん!やっぱり似合ってる!
あれを受け取った時に涙を見せた城戸さんに恥じないように、オレも頑張るぞ!
「城戸さん!あとでね!」
『うん!また後でね日向君!』
思いっきり大きく手を振ると、城戸さんもちゃんと返してくれる。
なんか、イイな···こういうの!
影「おい。ボケっとしてっと、また迷子になんぞ。早くしろ」
「分かってるし!迷子になんねーし!」
クソっ、影山のヤツ。
なんでオレが城戸さんと話してると、いつもいつも機嫌悪く邪魔しやがって。
旭「日向はいつも元気だなぁ」
「はい!それが1番の取得です!」
ふぁ~っと欠伸をしながら旭さんが隣を歩く。
菅「旭が元気なさすぎなんだろ?もっとエースらしく胸張っとけよ」
澤「仕方ないだろ、旭が見た目だけヤバそうなのは前からだ」
旭「えぇ~···」
前を歩くキャプテン達に言われてしょぼくれた感じを見せるけど、でも、オレはバレーやってる時の旭さんは凄いカッコイイと思ってるから気にしない。
オレだってもしかしたら、半年くらいすれば旭さんみたいにビョーンって背が伸びてるかもだしな!
澤「着いたぞ~。って、スガ···多分あれ、音駒だ」
菅「マジか!先に着いていろいろ準備しなくちゃだったのに同時に到着とか···」
キャプテンとスガさんの会話を聞きながら同じ方向を見れば、まとまって歩く集団が見えた。
いよいよ音駒との練習試合だ!
澤「全員急いで整列!」
「「 ッス! 」」
小走りになって体育館の入口までみんなで急ぐ。
それはお互いに自然と整列する形になって、烏野も、音駒も、向き合って列になった。
威圧感のある、真っ赤な揃いのジャージ···ん?
真っ赤なジャージ?
つい最近、オレこのジャージ見た気が···
「あぁっ~!!」
並んでるヤツらをよく見れば、研磨がそこに並んでる?!
アイツ、音駒だったのか?!
マジマジと見れば研磨と目が合ったけと、なんかビクッとされて逸らされた。
なんで?