• テキストサイズ

【HQ】きらきらひかる

第2章 天才シンガー


 その後すぐ月菜のマネージャーが迎えに来て、月菜はその車に乗って帰って行った。
 俺も部活に戻ろうと正門に向かったが、先程の報道陣が陣取っていた。あー…さっき、顔見られたか?いや、そんな近くじゃなかったし、問題ねえよな?なんて思ったが、ロードワークの為外を走っていた他の部活の連中、手当り次第に声を掛けてやがる。仕方なく、塀を乗り越え、校内へと侵入し体育館に戻った。
 体育館に戻ると、既に全員ロードワークから戻って来ており、岩ちゃん遅いよ!と及川に声を掛けられた。そこから普段通り練習をし、部活後の自主練が終わる頃には記者達もいなくなっていて、それに胸をなで下ろした。

 翌朝、朝食を取りながらテレビを見ていると、昨日撮影されたであろう俺が月菜の手を引いて走る写真がでてきて、飲んでいた味噌汁を吹き出した。は?マジかよ…!写真は後ろ姿でそれだけで俺と断定は出来ないものだったが、俺を知ってる奴が見たら一発で分かる。そのニュースは先日の生放送で月菜が言っていた〝ハジメ〟と同一人物なのだろうかと、なんかごちゃごちゃと言っていたが、ニュースなんか全然頭に入ってこなかった。


『ダメ!ハジメに迷惑かけちゃう!』


 昨日月菜の言っていた言葉がやけに頭に響いた。


/ 49ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp