第2章 君が欲しい(石川/R18)
『あ、あの、先輩!』
あたしは勇気を出して先輩の服の裾を掴んだ。
「え?どうしたの?」
一瞬、何を話せばいいかわからなくなったけど、深呼吸をしてからまた口を開いた。
『えっと、その先輩にアフレコことを聞かせて欲しいなぁっ思ったんです……』
あたしはだんだん恥ずかしくなってしまってまた下を向いてしまった。
「クスッ、いいよ。じゃあ、飲み物いれてくるから待っててね?」
先輩はそういいながらキッチンの方へと向かっていってしまった。
『うう、緊張したぁ……先輩ってばずるいよ……』
石川side
俺は、高校の頃からずっと片想いをしていた後輩の女の子と部活の同窓会で再会した。
小さくていつも周りに気を使っている子だった。
彼女は今、声優養成所に通っているらしい、理由は高校の時のように俺と演技をしたいかららしい。
「……ホントに心臓に悪いよ……上目使いで見つめるなんて……」
本当に心臓に悪い。
好きな子に上目使いで見つめられたらドキッとしてしまうし、それにあの服装だ。
スカート姿だから彼女の脚が不本意にも視界に入ってしまう。
「どうしよう……このままじゃ彩花ちゃんのとこに戻れない……」
俺の視線の先にはテントを張ってしまったデニムのパンツ。
『あの……先輩』
すると、後ろから彼女の声が聞こえてきた。
「ど、どうしたの?」
『あ、えっと……その……』
彩花ちゃんは手をいじりながらなにか言いにくそうにしていた。
『……………』
「彩花ちゃん?(ヤバい、そうやってる彼女を見てると……)彩花ちゃん…っ…!!」
俺は気がつくと彼女を壁に押し付け手を頭の上に、縫い付けて唇を塞いでいた。
『んっ…?!せんぱっ……んんっ……』
彩花ちゃんの声にまた俺の理性は少し崩され、空いている方の手を服の中に忍ばせて下着の上から膨らみに触れた。
「んっ……はぁ……ねぇ、どうして抵抗しないの……?」
俺は口を離してそう訪ねた。彩花ちゃんは顔を真っ赤にしながら肩で息をしている。
『はぁ…はぁ……っ………が……だから……』
「え?」
今、何て言ったんだろう……
『……っ……先輩がす……んんっ……』
俺は彼女がもう一度言う前にまた彼女の唇を塞いだ。