第1章 辛い日々
「なんか、空気澱んでるんですけどー?」
「誰かさんのせいじゃない?」
「誰かー、汚染物どっかやってくんなーい?」
「「「あはははっ」」」
…汚染物というのは、私のこと。
「…っおい、聞いてんのかよ!」
─────ドンッ、ガラガラッ
いきなり机を蹴られ、私の机は音を立てて倒れる。
「きゃっ…」
「きゃっ、じゃねーよ!!」
そして、今度は私の髪の毛を引っ張る。
「いたっ…」
「痛いじゃねーんだよ」
私はされるがまま、いじめグループのみんなに蹴られ殴られる。
周りは見るだけ、先生もいじめには気づいてるけど見て見ぬふり。
「もう、やめてあげたら?」
「…朋奈!でも、こいつは…朋奈のお父さんを…」
「そうね。でも、あなた達が暴力だなんて…別に私が頼んだわけでもないのに…わたしのことを思ってしてくれたのだろうけど…このままじゃ、この子死ぬわよ?やるなら、わからないようにやらなきゃ」
朋奈は、ぐったりと床に倒れてる私のお腹を思いっきり蹴る。
「ゴホッ…ハァハァ…」
「朋奈さすがっ!」
──────ガラッ
「ほら、席ついてー!帰りの会するわよー!……さんも席に座りなさい」
先生はこんな私の姿を見ても、何も言わない。