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人魚姫ストラテジー【HxH】【裏】

第16章 研究と私


「その間の記憶、持っているとしたら確かにオカアサマしか有り得ないわけか。」
「ルルちゃんはこれ以上思い出すこともないし、留守番でいいんじゃない?」
「いや、そういうわけにはいかない。契約中の記憶もあった方がいいだろう。」
「それは団長の個人的な…。」
「だから余計に、だ。それに、ルルが心から楽しんでいた時期の記憶だ。
本人もあったほうがいいだろう。」
クロロはそう言うが、シャルナークとルルは黙ってしまう。
「団長は今のルルちゃんじゃ不満なの?」
「そういうことではない。」
「はあ…、わかってないなー。
あのね、団長とそういう仲になりたいって言ったのは、今のルルちゃんなの!」
シャルナークにそう言われ、ルルは顔を真っ赤にし、慌てて隣に座っているシャルナークの腕を掴んだ。
「な、何ということ仰るんですかぁ!!」
「事実じゃない?」
「じ、事実ですけれどもあれは火事場の馬鹿力というか反抗心というか…。」
後半はごにょごにょと言ってしまってよくわからない。
「記憶というのは、きちんと繋がっていく物だ。
だから、あの時のルルが今の彼女に融合する。
俺はどちらかなんて迷わない。
どっちも欲しいから手に入れるまでだ。」
盗賊として当然だろ?と付け加えて言う。
「さすが団長!」
むすっとした表情だったシャルナークがいつもの明るさを取り戻して拍手した。
「そう、ですね。」

――もっと愛されたいです。
口に出さず、彼女は笑顔で言った。
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