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人魚姫ストラテジー【HxH】【裏】

第16章 研究と私


「わたくしが覚えているのはここまでです。
その後、おじさまの家にいたのですね?」
「多分、ね。」
「わたくしは、本当に身勝手な行為をしてしまいました…
わたくしだけならともかく、クロロ様やお母様の運命をも狂わせてしまいました…!」
ルルは顔を俯き、震えながら話した。
「だがルリアは、お前が素晴らしい被験体だと言っていた。まだ何か裏があるだろうし、俺の記憶が一切無いのがわからない。」
ルルは少し顔を上げ、
「お母様に、直接会うしかありません…。」
と呟いた。
彼女にとってはショックな出来事だったのだろう。
その日の記憶を丸々封じてしまう程に。
母親に会うことが恐怖以外の何物でもない。
しかも、子供だったと言えど、1日で一目惚れした相手との恋仲を願うなど、言語道断だった。
クロロの顔をまともに見れずにいる。
「クロロ様、本当に申し訳ありません!
貴方には私よりもっと相応しい方がきっといらしたでしょうに、わたくしはたった1日の過ちで…!」
「ルル、謝るな。どんな形にしろ、俺はお前を手離さない。
契約破棄しても、まだこうして、愛している。」
ルルの手を取り、真剣な瞳でクロロは言う。
少女は赤面したが、それは前の自分だったから、というのを思い出し、にこりと僅かに愛想笑いをするだけだった。
「団長、その仕事の時から好きだったら幼女趣味だと思うよ。ロリ?」
「……。」
「…その時の記憶はないんだもんね?」
話に水を刺したシャルナークを睨みつけ、慌てて話題を変えさせた。
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