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好きなの?【おそ松さん】

第4章 もう1人の本性


ガチャンッ

家の玄関をしめて私はリビングに向かった

パチッ


電気をつけると食卓には1枚のメモ用紙があった



『へ

急遽出張になっちゃった
ごめんねっ

来週末には帰るから戸締りきちんとして
火を使う時は気をつけてね』



「もう。子供じゃないんだから」



今日は水曜だから1週間以上いないのか

まぁ慣れてるし。大丈夫だよね。


一「親いないの」


「うん…出張らし…

え?!どこから入ってきたの?!」


振り返るとそこにはさっき別れたばかりの
一松くんがいた

一「不用心だね、鍵閉めないなんて
大丈夫。俺がちゃんと鍵閉めてきたから」


「いや、有難いけど今はそういうことじゃ
なくて…

なんで入ってきたの?!」


一「ちゃんとお邪魔しますって言った」

「聞こえなかった!」

一「それはあんたが悪い」


「うぅ…」

一「なんか帰りたくなかったから…
まだあんたといたいから」


「そんな事言われても…」

一「親いないんでしょ
が危ない目にあわないように
俺が護衛するから」

「……」

正直うれしいと思ってしまった

一「いつもこんな感じなの」


「え?」

一「親がいないの」


「あぁ、まあね
出張多いからさ、まぁ慣れたからいいけど」


一「ふーん…」



………シーン




え、これ話題つくるべきなの
どうしよ。


一「考えられないわ、こんな暮らし」


「え、?

あぁそうだよね!一松くんたちの家は
賑やかなんだろうなー楽しそうだね!」



一「いや、うるさいだけ」

そう言う一松くんの顔は迷惑そうな顔なんてしてなかった



「静かよりはマシだよ…」


一「家がもっと近かったらいいのに」


「え?」

一「家が近かったらが
寂しいって言ったらすぐ行けるのに

寂しがらせることなんてなくなるのに…」

一松くんは静かにそう言った


「わ、わたし別にさびしいわけじゃっ…」


一「じゃあなんで泣いてるの」


「え、…」


自分の頬に触れてみると指が濡れた


「あれ、なんで…
やだな、もう…止まんないや」

拭っても拭っても涙が止まらなかった


「ごめん…見ないで……ひゃっ!」


急に一松くんに抱きしめられた


一「これなら見えない」


「……うん」
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