第8章 楽しい楽しい昼休み・・・?
俺は、今シンクロボーイを追いかけている。
あいつ・・・足速すぎだろ・・・
や、やばい・・・追いつかないっ!
あ、名前・・・名前・・・
あれ・・・?
えーっとえーっと・・・
名前なんだっけ・・・?
あ・・・やばっ
同じクラスとは言え、男子の名前は分からない・・・っ
相・・・何とかだった気が・・・
あー、ヤバい・・・行っちゃう!!
もう、ここは一か八か!
『相沢君!!!!』
思いっきり叫んだ。
・・・こんなに走って、叫んで・・・
いつぶりだ・・・
はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・
あ、俺、息が上がってる・・・
下を向いて乱れた息を整えながら、
いつもと違う日常を感じた。
その変化がなぜだか嬉しかった・・・
はぁっ・・・はぁっ・・・はぁっ・・・
名前・・・っ
間違ってたかな・・・?
名前を一か八かって・・・
さすがに無謀だよな・・・あはは・・・
でも、
気分いい・・・
息が整い、前を向いてみる。
え・・・・・
シュ「呼んだ?」
ニコッと笑った彼が立っていた。
『あ・・・うん・・・』
名前が合ってたとか、
そういうのはどうでも良かった。
こんなに全力で走って、誰かを追いかけて、
それが伝わった。
それだけ・・・
だけど・・・
それだけが・・・
嬉しかった・・・
『あはは・・・』
シュ「え?結城?なんだよ!笑って~(笑)」
相沢君も俺につられて笑っている。
なんだこれ・・・(笑)
何がおかしいのかもよく分からない・・・
けど、素直に思った。
素直な気持ち・・・
『君と仲良くなりたいんだ』