第1章 季節外れの転校生
“僕の物でもあるので、一緒に行きます”
ん?
この声は、誰だ・・・?
「「「「・・・・・・・・・・」」」」
静まり返る教室。
なに・・・?ちょっと待って、誰?
僕の物、って言った?
ちょっと・・・まさか・・・
「職員室の場所も知っておきたいので。いいですか?先生」
また声が聞こえる。
その声の主の方を見ると・・・
え!!??
ハンサムボーイ君!?
セ「先生?」
先「え!?・・・あ、うん・・・」
先生は思わず返事をしてしまう。
ちょ、待って!勝手に話進めないで!!
だ、だめだ・・・一緒にはいけない・・・
だって・・・
『あ、あの・・・。いや、私1人で行けます・・・』
私はどうにかして一人で行こうと先生に訴えるが・・・
セ「あの・・・一緒に行きませんか?」
ちょっと!!!ハンサム君!!!
何言ってくれてんの!?
そんなことしたら・・・
「「「「えぇっ!!!」」」」
ほ、ほら・・・
「じゃあ、先生私が行きます!」
「ちょっと!私が行くわよ!」
「いや、私行きます!!!」
「私も行きたい!」
・・・こうなるじゃん・・・
や、やめてよ・・・
女子のゴタゴタに巻き込まないでくれ・・・
これは私の仕事ではあるけど・・・
仕方ない・・・
ここは穏便に・・・
『じゃ、じゃあ、どなたか・・・
お願いしまーす・・・』
誰かに譲ってどうにか退避を・・・
そう思って先生にもサインを送る。
先生が私の目を見てハッと
何かに気づいた顔をした。
あ、先生が気づいてくれた!
これでどうにかなる・・・
そう、私の心がほっとしたのもつかの間・・・
まさかな出来事が起きた。