第6章 実行委員
<清玲side>
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
◆「・・・・・・・・・・・・・・・・」
何でこんなことしてるんだっけ・・・?
今、俺は臨海合宿の事前会議に出席している。
なんで、あの時手を挙げたんだ・・・
はぁ・・・
隣を見ると、不機嫌そうなあの女・・・
目が合うと、「何が目的だ?」と
完全に警戒されているのが分かる。
本当、何が目的なんだよ俺・・・
しかも、目の前には担任の渡辺巧・・・
こいつも何なんだ・・・
全部何なんだ・・・
「じゃあ、あとは各クラスで・・・」
会議は比較的早く終わった。
「桜井っ」
席を立った時、なぜか野蛮女だけが
渡辺に呼ばれた。
・・・・なんでこいつだけ・・・?
先に教室に戻ろうとした。
でも、気になる・・・
◆「はい」
彼女の声が微かに聞こえると、
桜井加奈子が出てきた。
『・・・・・何だったんだよ・・』
◆「うわっ」
色気もない驚き方だな・・・
顔を見ると、別に何ともない感じ・・・
◆「別に、特進クラスは別資料があるから
貰ってただけよ」
『・・・・・・・・・・・・・・・・』
なんか、心配して損した・・・のに
何だかホッとしている自分がいた。
◆「決めること沢山あるんだから」
そう言われ、一緒に教室に戻った。