第6章 実行委員
先「誰か、立候補いないか?」
俺たちが今なんの立候補者を待っているのかと言うと
来月に控えた臨海合宿の実行委員である。
先「・・・・・いないか・・・?」
「「「「・・・・・・・・・・・・・・・」」」」
まぁ、実行委員なんて結局は雑用ばかりで
面白いものではない。
みんなもそれを分かっているのだろう。
または、部活で忙しい者もいるのだろう。
手を挙げる者は・・・
皆無。
まぁ、仕方ないよな~・・・
俺は、ぼーっとその光景を見ていた。
先「・・・・・困ったな・・・」
先生、無理にやらせるのは嫌かもしれないけど、
ここはジャンケンとか案出さないと
一生決まんないと思うよ~
「ふぁぁ~」とあくびが出た時だった。
「私、やります」
すっと綺麗に手が伸びた。
えっ・・・
先「お、やってくれるか、
早速、前に出てきてくれ」
「はい」
淡々と返事をする彼女。
先「じゃあ、実行委員の女子は桜井が
やってくれることになった。みんなも手伝うように。」
◆「よろしくお願いします。」
『・・・・・・・・・・・・・・・・』
◆「男子の実行委員やってくれる方、いませんか?」
『・・・・・・・・・・・・・』
何だろう、この感情・・・
渡辺先生の隣にあの野蛮女が立って話している。
『・・・・・・・・・・・・・』
あいつの隣で笑顔を見せている。
◆「どなたか、お願いします。」
『・・・・・・・・・・・・・』
何が嫌なのか・・・
何が不快なのか・・・
ただ、モヤモヤする・・・
『・・・・・・・・・・・・・』
また・・・
あの放課後みたいに嘘ついて笑うんじゃないだろうか・・・
傷ついてるのに、笑って・・・
『・・・・・・・・・・・・・・・・・』
あー・・・
もー・・・・・・