第1章 季節外れの転校生
質問に答えただけなのに、
「何言ってんだこいつ」
とでも言いたげな顔で私を見てきた。
シュ「体質って・・・?」
その上で、また質問をされた。
『・・・いや、本当にイケメンを見て、
かっこいいなとは思うけど、
別にそれだけって言うか・・・』
「「・・・・・・・・・」」
ユ「え、じゃあ、俳優とか見ても、
・・・何とも思わないの?」
『うん。整ったお顔だこと。って思うだけ』
ユ「整ったお顔って・・・おばさんじゃないんだから・・・(笑)」
シュ「・・・島藤、やめとけ、やめとけ、
こいつはババアの化身だ!!
・・・いっってえ!!」
思いっきり足を踏んでやった。
シュ「ぼ、暴力女!」
『うっさいわ!チビ!』
シュ「チビ言うなぁぁぁ!」
ユ「まあ、でも加奈子が「この人かっこいい♡」
なんて言ってたら虫唾が走るけどね~」
『・・・唯ちゃん・・・ひどくない?・・・』
シュ「・・・いや、頭がいかれてんじゃね?
っってええ!!」
次は反対の足を思いっきり踏んでやった。
『もう、いいの!体質なの!』
「「ふーん・・・」」
『ほら!授業!移動教室だよ!』
「「へーへー・・・」」
なんだその、納得してないみたいな目は。
仕方ないじゃん、本当なんだから。
私は2人のことは無視して教科書を鞄から出して準備を始めた。