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恋のはなし。

第9章 番外編 出会い





「あれ?修二弁当じゃないの?」




・・・あ・・・・






田中君が、俺の昼飯を見て
聞いてきた。






中学までは、給食だったが、
高校からは給食がないし、
売店も週1日しか来ないので
ほとんどの生徒はお弁当を持ってくる。



しかし、お弁当を作る能力なんて
俺にも父さんにも備わっていなかったため、


俺の今日の昼飯は、
コンビニのおにぎり3つ。




俺はコンビニ飯好きだし
全く構わない・・・・




だけど・・・・・




この手の質問は、凄く苦手分野だ・・・


良い答え方が分からない・・・・











『あ、その、お弁当作れなくって・・・』

「え?
 お母さん作ってくれないの?」



あー・・・・



直球で聞かれた。
別に母親がいないと伝えることは良い。



『その、俺ん家、母親いないんだ』



そう、ここまではいい。

ここはいいんだけど・・・













「あ・・・・・、

 そ、そうなんだ~・・・っ」


こ、ここだっ☝!!!!








急に目が泳ぐ田中君・・・
そして、気まずい雰囲気・・・


普通に答えただけなのに
いつもこんな反応をされる・・・(笑)



はぁ・・・
まただ・・・・






周りを見ると、田中君の友達も
「あはは・・・」と
不自然すぎる笑みを浮かべている。








気、遣われてるよな・・・・これ・・・

やっぱ、これ嫌だな・・・


早く、別の話になって・・・



俺は、誰かが話題を
変えてくれることだけを願っていた。























◆「・・・・・会えないの?」



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