第9章 番外編 出会い
『田中くーん
大丈夫だったよー』
そう、声をかけると
満面の笑みで田中君は振り返った。
「修二~!ありとう!」
ガシッ
『えっ、
い、いや、別に・・・』
急に肩を組まれた。
あれ・・・
なんか・・・
急に態度が変わり、驚いた。
「どうも~、桜井さん
田中です!」
気づくと田中君は
桜井さんに話しかけていた。
◆「初めまして~、
よろしくね、田中君」
ニコッと笑いかける桜井さんに
顔を赤くしている。
周りを見ると、
田中君以外にも何人か人がいた。
え・・・どなた・・・?
「あ、こいつら中学の友達なんだ
一緒にいいかな?」
◆「うん、全然
友達増やしたかったし」
俺ではなく、
桜井さんに話しかる。
「よかった~」
・・・え・・・
俺には聞いてくれないの・・・?(笑)
まぁ、平気だけど。
徐々に田中君に対して
不快感を感じていってしまっていた。
だ、だめだめ・・・
そんなこと思っちゃ・・・
けど・・・
チラリと田中君を見ると
今も桜井さんと話している。
な、なんか・・・
利用された気分・・・
「あ・・・あれ?君は?」
桜井さんばっかり見ていた田中君が
関さんに気づいた。
『あ、ごめん、関さんっていって
桜井さんの友達なんだ。
一緒にいいかな?』
「え・・・
ま、まぁ、別にいいけど・・・」
その言い方は、
何だか、すごく歯切れが悪かった・・・
え・・・
こんだけ人いるんだし・・・
大丈夫だよな・・・?