第1章 季節外れの転校生
ズンズンズンズン・・・
ズンズンズンズン・・・
『・・・・・・・・・・・・・・・』
「・・・・・・・・・・・・・・・」
無言で歩き続ける2人。
ズンズンズンズン・・・
ズンズンズンズン・・・
早く行って早く帰りたい。
そんな、沈黙にしびれを切らしたのか、
転校生が話しかけてきた。
セ「えーっと、桜井さんだっけ?歩くの早いね・・・」
・・・当ったり前よ・・・
早く歩いてるのよ!!!!
『・・・・・・・・・・・・・・』
「・・・・・・・・・・・・・・」
セ「・・・何か怒ってる?」
・・・怒ってる?じゃないわ!!
私を女子のごちゃごちゃに巻き込むな!!!!
もう、なんで私がこんな目に!!
あ~・・・今日厄日なのかな・・・
はぁ・・・、
と言っても
ハンサムボーイ君のせいではないか・・・
八つ当たりはよくないよね・・・
はぁ・・・
『・・・い、いや怒ってないよ。
早く取ってきて、授業戻った方がいいかな?って・・・』
セ「あ、そっか。良かった」
ニコッと笑いかけられる。キラースマイル・・・
「あはは」とその笑顔を交わすと
話すことがなくなってしまった。
『・・・・・・・・・・』
「・・・・・・・・・・」
The沈黙☆
き、気まずい・・・
一度会話をしてしまった手前、
無言であることが逆に気まずくなってしまった。
・・・何も聞かないのも失礼かな・・・?
『・・・え、えっと、結城君は
どこから引っ越してきたの?』
作り笑顔のまま、へらへらと質問してみた。
すると、
結城君が目を大きく見開いたように見えた。
ぐいっ!
『・・・うぇっ!』
な、なに!?何事!?