第9章 番外編 出会い
「なぁ、今の昨日一緒に反省文書いた
桜井さんだろ?」
先生が話し始めているのに、
隣の田中くんが話しかけてきた。
『ん?そうだよ?』
「仲良くなったんだ」
『まぁ、少し話した程度だけど』
へぇ~と何やら意味深な視線・・・
『な、なに?(笑)』
「あのさ、桜井さんって
ちょっと可愛くない?」
『え!?』
「しっ!声でかいよ」
大きく反応したら怒られた・・・
『え?・・えー・・・と
そんな風に見てなかったから・・・
どうだろう・・・(笑)』
何て答えればいいんだろう・・・(笑)
「え、まじ?
結構可愛い方だと思うんだけど」
『あ、う、うん・・・(笑)』
俺は、こういう手の話には疎い・・・と思う・・・
あの子が可愛いとか
あの子はエロいとか・・・
よく分からん・・・
見た目が整っている奴はいると思うけど
それが俺にとって“可愛い”のかは
また別だと思う・・・
「なぁ、昼飯誘おうよ」
『え!?』
また、凄いことを言い出す田中君に
俺はやっぱり驚きを隠せない。
「だから、声!」
『ごめん・・・』
「桜井さんと話してる男子
お前くらいしかいないんだよ
誘ってくれよ」
『うーん・・・
ダメだった時、俺のせいにしない?』
「しないしない!」
『うーん・・・』
田中君は手を合わせて「頼む!」と言ってきた。
『・・・分かった・・・』
「ありがとう!!
じゃあ、誘っといてな!」
『う、うん』
高校というのは、
何だか凄いところだな・・・
展開が早い・・・
田中君は、もう桜井さんのことが
気になるらしい。
気になるとか・・・
なに・・・!?