第4章 ~四ノ宮那月の場合~
「ありがとう!でも、那月くんが風邪を引いたらもっと大変だよ?」
私は那月くんの肩に手に持っていたブレザーを掛けた。
「ありがとうございます!」
那月くんの表情が見えないのが残念だけど、きっと笑ってくれていると思う。
「あんまり遅いと、あなたのルームメイトさんも心配しちゃいますね…。
そーだ、今度二人でプラネタリウム行きましょう!
そのとき、もっともっとお話したいです!」
那月くんは嬉しそうな声で提案した。
まさかのお誘いに心臓はドキドキと音を立てる。
もちろん、返事は…
「はい!」
私の片想いの色は…夜空に輝く星のような明るい黄色でしたー。