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第4章 告白ごっこ


近くで黒尾さんがニヤり、と不敵な笑みを浮かべている。

「じゃ、俺の不戦勝って事で。まぁ顔だけでモテて口下手なお子ちゃまには無理な話だったかな。残念、センパイ推しの二人は勝負にすら出れねぇってよ?」

黒尾さんが挑発した。
だけど、こんな挑発にノるような人達じゃないでしょ。

「そっか。自分に自信がないんだね。やっぱ顔だけ、かぁ。」

きとりちゃんまで煽り始めた。

「やだなぁ。僕がやったら勝負にならないじゃないですかぁ。黒尾さんみたいにクサイ台詞は吐けませんけどぉ。」

月島さん、煽り耐性低いのかな。
挑発に乗ってきた。

「赤葦ー。お前、りらちゃん取られていいのか?」
「いや、別にりらは俺のものじゃ…。」

赤葦さんの方も木兎さんに押され負けし始めてる。

どちらにせよ、黒尾さんと木兎さんはやりそうだし、すでに諦めている私は早くどうするか決めて欲しい所だ。

「よし!じゃあ景品付けよう。一週間、りらのご飯食べ放題!」
「言われなくても食費くれるなら作るから。」
「じゃあ、りらの添い寝?」
「ふざけないで。」
「ふざけてない。本気。」
「嫌。」
「良いじゃん。トキメいた相手と一緒に寝るくらい。」
「誰にもトキメかなかったら?」
「その時は私と一緒に寝れば良いじゃない。」

きとりちゃんがやる気を引き出そうとしたのか、勝手な事を言い始める。
完全に酔ってて変なテンションになっているのが分かった。

こうなったら駄目だ。
いくら言っても拒否権なんかきっとない。

こうして、酔っ払い達のモテ度を比べる口説き合戦が始まった。
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