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第36章 特別な存在


黒尾さんとの関係が、お付き合いしている間柄になって数年。
数ヶ月前に、東京に戻ってきたきとりちゃんと2人暮らしをしている。

目的であった‘おかえりなさい’は、黒尾さんと2人で言って彼女を迎えて。
軽い感じで私達の関係を受け止めてくれているから、気まずさなんか無く暮らしていた。

ただ、一点を除いては。

黒尾さんは相変わらず、この家に顔を出すし、泊まる時は私の部屋だ。
それだけは、ちょっと気まずい感じがする。
まぁ、外でデートするのが好きじゃない上、きとりちゃんが帰ってからは一緒に居たい気持ちが強くて、家からあまり出ない私にも問題はあるが。

黒尾さんの神経の図太さと、大して気にしている様子がない2人が腹立たしい。

そんな感じで、私だけなんとなく落ち着かない状態が続いていた、ある日の事。
きとりちゃんから、外食のお誘いがあった。

なんでも、同僚と高級ディナーを楽しもうと予約したのに、急用で来れなくなってしまったそうだ。
それが、もう明日の事でキャンセル料を払うのも馬鹿馬鹿しいからって事らしい。

明日は、バイトも夕方までの日だったし、たまには良いか、くらいの気軽な気持ちで了解する。
きとりちゃんの方も、仕事があるから現地で待ち合わせと話も纏まって、久々の外食を楽しみにしていた。
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