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第33章 episode0


‐黒尾side‐

今の彼女は、センパイの事を相談してた相手だった。
最初はどちらかと言うとセンパイ側な感じの人で、俺は嫌われていたような気さえする。

中途半端に優しいのは傷を癒すどころか、広げるだけ。
数年先の約束に縛られるのは、言い出した俺だけじゃない。
センパイも縛られて恋愛出来なくなるんじゃないか、と。
そう言われてた。

他の女に、元カノと同居なんて話したら。
未練タラタラの女々しい男、だとか。
センパイの事を同情につけ込んでる嫌な女、だとか。
お互いに依存しすぎで気持ち悪い、だとか。
揃いも揃って、俺達の関係を否定してきたから。
否定しない彼女は珍しかった。

家族ごっこを受け入れて、センパイを認めてくれるのは、彼女しかいないと思って告って。
条件付きでイイ返事を貰った。

その条件は、彼女を理由に同居解消をしない、とか。
会った事もないセンパイの事を考えてた。

女の友情ってスバラシイね。
いや、2人は会った事すらねぇけど。

なんで、そんなセンパイに固執すんのか分からなかったが。
2人を出会わせた事によって、それを今日知る事になった。
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