第33章 episode0
クリスマス当日は木兎とクロが不在で、赤葦と2人きりの食事。
私自身、酒は嫌いじゃないけど強くはないから、ノンアルコールのシャンメリーで乾杯した。
黙々と進む食事は、あっさり終わってしまったけど、こんな日にさっさと部屋に戻ってしまうのは勿体ない。
折角、赤葦とも仲良くなれた気がしたんだから、少しでも一緒にいたい。
年齢も性別も違う私達の共通の話題といえば、本日不在の2人の事くらいか。
私、ホントに赤葦の事は何も知らないな。
「そういえば、さ。木兎とクロがバレー関係で知り合いだってのは知ってたけど。赤葦は、何の知り合い?」
「俺もバレーやってましたよ。音駒と合宿したり、とか。」
「あ、そっか。合宿なんちゃら言ってたような気がする…。」
質問をすれば、答えてくれる。
でも、会話としては続かない。
「音駒と合宿してたなら、梟谷グループの高校なんだ?春高とか、いった?」
後輩の試合なら、見に行った事がある。
春高に出たなら、高校の名前くらい分かるだろう。
「はい。梟谷出身です。春高にも出てました。」
赤葦の事を知ろうと思ったから、ちゃんと会話がしたい。
会話になる、きっかけが欲しい。
ただ、そんな気持ちでした質問。
その返答に、驚く事になるとは思ってもいなかった。