第28章 諦めない気持ち(木兎エンディング)
‐木兎side‐
ある日の練習中…の、休憩中の出来事だ。
「木兎、お前って彼女いんの?」
「…へ?や、いねぇ…です。」
いちおーセンパイ相手だから、それなりに気をつかう俺。
大人になっただろ?
「そーか!なら、悪いんだけどさ。俺の妹紹介されてくんね?」
センパイは大喜びしてた。
だけど、女ショーカイされても、な。
俺、りらちゃんがいるし。
会ってから、それ言うのはナシだよな。
「スンマセン、俺、彼女はいねぇですけど、好きなコ、いるんで。」
「は?マジか。え、どんなコ?」
正直に話したら、分かってくれたみたいだ。
その後はりらちゃんの事をいっぱい聞かれた。
りらちゃんの自慢話だったら、いくらでも出来るぜ!
ってワケで、とにかく可愛い事とか、料理がめっちゃ上手い事とか、色々話した。
そのコに会わせろ、センパイめーれーだって言われた時はどーしよーかと思ったけど。
りらちゃんに連絡したら、あっさりオッケー。
ぜってぇ嫌がると思ってた。
そんな訳で、次の休みの日にりらちゃんが住んでる、あの家にセンパイを連れていく事になった。