第7章 アルバイト
信じる、信じないは兎も角として、どうしてそういう場所に行ったかを説明する。
「…―と、いう訳。他は何もしてない。
第一、してたらこんな早く帰って来ない。…黒尾さんが早い人なら別だけど。」
「早くねぇよ!」
最後に納得しやすいだろう事を言うと黒尾さんに突っ込まれた。
私達の様子を見ていたきとりちゃんも、納得して頷き、表情が元に戻る。
「確かにそうだね。ごめん。
…あー、なんか怒ったらお腹減った。ご飯頂戴。」
今までの話を全て消し去るようにテーブルへと歩いていった。
「黒尾さんも、ご飯食べて下さい。纏めて片付けしたいので。」
隣に声を掛けてから自分も移動する。
キッチンに入る前にデジカメはきとりちゃんに返して、料理を温め直した。
テーブルの方には黒尾さんも加わって、さっきまでの殺伐とした感じはなく、今日の出来事について話している。
誤解は完全に解けたようで安心した。