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【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~

第31章 あとがき


セリシアSIDE


「ラブラブなセリシアとジャーファルさ〜ん!!そろそろ時間ですからねー!!」

後ろの方から、ヤム姉が大きな声で呼んでくれる。
その後ろにはピス姉が…手でハートマークを作って笑ってる。

「恥ずかしいなあ、2人とも。」

「ホントですね、特にピスティ…。まあ周りには見えないでしょうが。」

あーあ、もう時間か。
…これで、お別れか。

「「あの」」

2人で声が重なる。
こんな些細なことでも笑っていられる。
…嗚呼でも。
ちょっと目が潤んできちゃった。

「…セリシア。」

「なあに?」

「その…手、貸してください。」

「手?」

どこか緊張した顔のジャーファル。
少し顔が赤い。
握手でもするのかなと思って簡単に差し出す。
けれど思ってたのはそうじゃなくて。

「貴女が王女としてやっていけるように、おまじない程度ですが…。」

そう言いながらジャーファルは私の右手の人差し指に指輪を付けた。
予想外過ぎて、言葉が出ない。
おまじないって言うのは特に予想外だった。

「右手の人差し指は、集中力・執着力・行動力が高まり、人を指導する力が身につくといった リーダーシップが高まる意味があるんですよ。」

どこか照れながら早口にそう言うのは、この言葉が照れ隠しという証拠。
…多分、事実としてそういう意味はあるんだろうけどね。
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