【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第24章 リ・ボーン・ゲート
ジャーファルside
―――――死なないで・・・目覚めてね・・・―――――
セリシアさんの声が聞こえた気がした。
それと同時に、というよりその声で目が覚める。
だけど、目に映った世界は知らない世界。
「セリシアさん・・・?」
ここはどこなのだろうか。
何かはっきりしないところだ。
周りを見渡しても、あるのは途方もない空間だけ。
さっきまでいたはずの場所とは全く違う。
どういうことなんだろうか。
それに、セリシアさんもいない。
声がしたと思ったのに。
「どこですか・・・。」
つぶやいてみても、何もない。
体を起こし、ちゃんとたつ。
けれど、どこか浮いた感覚が残る。
まるで次元が違う。
・・・これは夢なのだろうか?
地面は白く、途方もない青空があるだけ。
どこまでこの空間が続くのかわからないぐらい遠く続いている・・・と。
まばたきした一瞬だった。