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【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~

第23章 堕天直前


セリシアside


―――――そうよ。確かに、あなたにはつらい運命を与えてしまったわ。でもね・・・。運命なんて、進んでみないと分からないのよ―――――

「進んでみないとって・・・。そりゃそうです。」

―――――これは私の解釈。正解かも不正解かもわからないけれど。きいてね。―――――

頭に直接響く感じなのに、聞かないことできるわけもないのに。
でも、ちょっと解釈は気になった。

―――――運命は、変えようとすることも、変えまいとすることも含めると思うの。先に運命を知ることはできないから。変えようとするからこの運命にたどり着いたのかもしれない。変える気がなかったからこの運命にたどり着いたのかもしれない。そんなのわからないわ―――――

それは確かに、そうだ。
私たち人間は、未来を先に知るなんてできない。

―――――だから、最終的に運命を決めるのは自分自身なの。私が知るあなたの運命。それはすでに亡き運命になっているから―――――

・・・え?

「それでは巫女姫、私の運命はあなたの知る運命よりもだいぶ違うということなんですか。」

―――――ええ・・・。どちらの方がいいかなんてわからないけれど、私は今のあなたの運命の方が好きよ。それに、今私と話せてること・・・。これは、あなたの今後をきっと変えている―――――

話すこと。
そうだ・・・。
私、前は巫女姫と会話なんてしてない。
一方的だった。
これはどういうことなの・・・。
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