【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第23章 堕天直前
セリシアside
「!?」
はっとしたのは目の前が確かに切り替わった後。
なんていえばいいのかな。
景色が変わっただけじゃなくて、自分がいる場所、見えるもの、すべてが切り替わった。
―――――また会えたわね―――――
ああ、この声は。
「巫女姫・・・ですね?」
以前であっている。
シロナから聞いた名前は呼び名だったけど、あってるはずだ。
―――――…雪の子が教えたのかしら?―――――
雪の子?
誰のことだろうかと思ったが、すぐにシロナのことだとわかった。
雪の妖精だっけ。
「そうです。また会いましたね。」
―――――あなたは私のことも運命も恨んでいる。そうよね―――――
もちろんそうだ。
そうじゃないなら、なぜ堕天しそうになってるのかわからないじゃないか。
―――――あなたが恨むのも、分かる気はする・・・けれど―――――
けれど?
―――――あなたはきっとまだ、運命の意味をよくわかってない―――――
意味を分かってない?
何言ってんの・・・?
「言っている意味が分かりません。なんでですか?わかっているつもりですが。」
―――――おそらく、解釈の問題でしょうね。私の解釈とあなたの解釈は違う。当たり前ね。私とあなたは違う人なのだから―――――
解釈の問題・・・??