【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第21章 戦争終了まで
セリシアside
それがキスだと分かるのに時間は全くかからなかった。
同時に、世界が一瞬回って見えた。
(これは・・・。)
たったの一瞬。
私は今、何かを見た・・・。
でも、意識はそこから離れて違うことに。
「・・・っ!」
「ふっ・・・。落ち着きましたか、セリシアさん?」
「なっ・・・なにしてんですかぁぁ!!」
キスされたことに対してようやく我に返った。
「いや、すごいたくさん言ってて簡単には黙ってくれないと思いまして。だったら口をふさごう、と。」
「馬鹿ですか!?ジャーファルさん馬鹿じゃないでしょ!?え!?なんでそんな簡単に!?」
そりゃまあ、好きな人にキスされるのは嬉しいよ、うん。
だけどね、そうじゃないんだよ!
なんでこんな急に!?
しかも理由が!
「~~~~~っ!!」
「でも、実際効果はあったようですね。」
「なんで!?」
「だって、ようやく戻りましたから。」