【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第21章 戦争終了まで
セリシアside
「あなたが血に汚れる必要なんてない・・・。」
それは、何かを訴えるかのようだった。
けど、矛盾を感じずにはいられなくて。
「黙って・・・。」
「いいえ、黙りません。人に死を与えるのはこの世、だけでいい。」
「お願いだから・・・。黙って・・・。」
自分をこれ以上抑えられる自信がなかった。
爆発寸前だった。
耳をふさげばいいのだろうけど、体がなぜか動こうとしない。
お願い、これ以上私をひどい子にしないで。
私に喋らせないで。
ひどい言葉を・・・言わせないでほしい・・・。
「仇だなんて言わないで。人を殺そうとしないでください。」
でも無理だった。
「他人の生をしばら―――」