【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第17章 決心
セリシアside
「ホントは、決断なんかしたくないけど・・・。」
少し、落ち着かせる。
涙、止まってよ・・・。
「ジャーファルさんに会えなくなるのは死んでも嫌。」
できるだけ、笑顔で言う。
っていうか、さらっと本音でた・・・。
「ヤム姉とピス姉に会えなくなるのも嫌だし!」
ああ、恥ずかしすぎる!
これじゃまるで、ジャーファルさんのことが好きみたいじゃない!
いや、好きなんだけどさ。
「・・・なんか、ごめん。」
「ええ!?」
「泣かせる気はなかったんだが。・・・まあ、本心のようだし・・・。わかった。利用はしないように頑張るよ。けど、食客としたこの国にいる以上、ほぼ強制で協力してもらうからな?」
「はい!」
理解してくれたのがうれしい。
・・・あれ。
「?どうした?」
「いや・・・。」
すごい今更気づいたことなんだけど、部屋の外。
ドアのすぐそばに、確かにジャーファルさんの気配がある。
・・・まさか。
聞かれてた?
あえなくなるのは嫌だってやつ・・・。
ああもう!
気配察知するのとか思いっきり忘れてた・・・。
それなら好きって気持ちに気付いてくれないかなあ・・・。