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【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~

第17章 決心


セリシアside


だけど、選べないなんて選択肢はない。
だって、そんなことを言えば私は利用される立場に強制的にされるだろう。
そんなの、死んでも嫌だ。

「私、は・・・。」

考える。
もしも、キユノ王国とシンドリアが戦争をしたら?
お父さんたちにつくか、シンドバッドさんに・・・ジャーファルさんにつくか、だよね。
そんなの、難しすぎるよ。
だって、お父さんもお母さんも、私のことを愛してくれてたはずだもん。
裏切るなんて、できない。
デアルだって、私のために頑張ってくれた。
きっとキユノ側につく。
私は?
キユノに、故郷につく?
それが普通だよね、けど。
そしたら、もう二度とジャーファルさんには会えない。
話せない。
笑えない。
そんなの・・・嫌だ。

「私は・・・。」

涙があふれる。
決断なんか、したくない。
お母さんもお父さんも、二度と会ってくれない・・・。
・・・。
違う。
もう、お母さんもお父さんもいない。
キユノ王国が再建されても、もう二人とも帰ってこない。
二度と、あうことはできない。
どっちにしても、二度と会うことはない・・・。
それなら。
私が選ぶ道は・・・。
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