第11章 DAY5 単独行動
「俺の言葉、行動に嘘偽りがあったことは一度もないよ」
…ルカの言った通りだ。
ヨナの言葉に
ヨナの行動に
ヨナの全てに
嘘も偽りもなかった。
眉根を寄せたヨナが、レイアの両頬をそっととらえる。
「…悲しい思いをさせたのは…悪かった…」
「ヨナ…」
「赤の軍に取り込みたいというきっかけで、俺が君の世話役になったけれど……
儀式に悩まされる君の力になりたいと思ったのは嘘じゃない……」
…聞きたかった言葉が、ヨナの口から紡がれる。
「ヨナ、勝手に飛び出してごめんなさい」
琥珀色の瞳を覗きこむ。
「ヨナだけが、この世界で私の味方でいてくれた気がしてて…でもそれが勘違いかと思って…」
ヨナが柔らかく笑みながら頷く。
「怖かった。一人ぼっちなんだって思ったら…怖くなったの」
「……」
「私はしょせん違う世界の人間で…みんなが欲しいのは『アリス』としての力で…だからみんな優しいのかなって思って…そして……ぁ…!」
言葉の途中で
レイアの唇はヨナの唇に塞がれた。
「……ん…」
優しく重ねられた唇が、僅かに離れる。
「……お喋りは…もうやめなよ」
「……え……ぁ…」
再び重ねられる唇。角度を何度も変えて重ねられていく。
「……ん…んぁ……」
「……君は…黙って俺のそばにいたらいい」
再び重なる唇。今度は深く奥まで舌が差し込まれる。
「……んん……ん…」
熱い舌で口内を蹂躙され、身体がとろけそうになる。
崩れそうになる身体をヨナの力強い腕に支えられながら
レイアはされるがまま、ヨナを受け入れていた。