第28章 13th Dawn 真意
東の空の色が明るくなってきた頃、レイアとヨナはガーデンに到着した。
「はぁ…はぁ……」
さすがのヨナも息が上がっている。
「ごめ…ん…ヨナ………」
「君は…黙ってて……」
ガーデンのテーブルにやってくると、そこにはランスロットとゼロ、そしてカイルがいた。
「ヨナ!」
「一体何があったんだよ…」
真っ先に駆けつけてきたのはカイルだった。
「カイル……レイアを頼む…」
「何があったんだよ……とりあえず兵舎の医務室連れてくぞ…」
カイルがヨナからレイアを貰い受ける。
するとレイアが力強くカイルの服を引っ張った。
「…レイア?」
「……お願い…カイル……ここに…みんなと…いたい…」
「バカ言ってんじゃねーよ…」
「そうだよレイア…君は早く手当てを受けた方がいい」
「……大丈夫だから…離れたくない……」
「ヨナ」
ランスロットがヨナを呼ぶ声がまっすぐに響いた。
ヨナははっとなってランスロットに向き直る。
「申し訳ありません我が主……エドガーが今、一人でアモンと戦っています…一刻も早く応援に行かせてください!!」
「……っ!!」
ランスロットが目を見開いた。
「ゼロ!」
「はい」
「……俺と共に来い。お前の師匠を助けに行く」
「…はい!」
ゼロが力強く頷き返す。
「……カイル、ヨナ…この場とアリスをくれぐれも頼む」
「ランスロット様!俺も連れて行って下さい!!」
ヨナが懇願するように一歩前へ出る。
「ならん。お前はアリスのそばにいろ。それに…この場にカイルだけでは心もとない」
「悪かったなー、腕っ節は弱くてよ」
カイルの言葉に、ランスロットは僅かに微笑んで答えた。
「……ゼロ、魔法で移動する。俺に掴まれ」
「承知しました、我が主」
ランスロットの瞳が深紅の光を放ち
2人は姿を消した。