• テキストサイズ

【イケメン革命】月小屋へようこそ【R-18】

第26章 12th Night【ヨナ・クレメンス】




パリーン!!!


窓が割れる音と共に
部屋の明かりがすべて消えた。



「…っ?!」



部屋を照らしていた魔宝石が全て無効化され
月小屋は暗闇と化した。



「どういうこと?!」



敵への警戒を解くことなくヨナとエドガーがあたりを伺う。




次の瞬間。



「うぐっ!!!」



ドサリ。



うめき声に、倒れる音。

ヨナとエドガーは何者かの侵入を確信する。



玄関口の方からも、次々と敵が倒されていく音が聞こえる。



やがて目が慣れ始め、暗闇の中に人影を確認した。


「誰だっ!」


ヨナは窓から侵入した相手にサーベルをつきつける。





「……アリスちゃんは、連れ去られちゃったのねぇ、一歩遅かったわぁ」



「その声は……」



その人物は血のにじんだサバイバルナイフをかざし、狂気の瞳を光らせた。



「……夜戦、得意なのよ、アタシ。こういうのゾクゾクしちゃうわ…」


「黒の10(テン)…」



まだ息のある者や、新たな敵が再び玄関から入ってくる。



「アンタたち助けるみたいな形は癪なんだけど、アリスちゃん絶対に助けてくれるっていうなら…この場はアタシの部隊が引き受けるわよ?」



「……」



ヨナが複雑な表情で琥珀色の瞳をたぎらせる。


「…致し方ありません。ヨナさん、大事なのはレイアさんの命です」



ヨナの脳裏にレイアの顔がよぎる。



今は、赤だの黒だのと言っている場合ではない。
ましてや階級の問題でもない。



レイアの命を助けること、ただそれだけを考えねば。



「……分かったよ、エドガー。ここは黒の10(テン)に譲ることにする」



「言い方は相変わらずだけど英断ね。早くアリスちゃん助けてちょうだいね」


ヨナとエドガーが力強く頷くと、セスは玄関にいる敵に斬りかかり隙を作った。


「行ってちょうだい」



2人は外へ飛び出し、それぞれの馬に乗ると、
魔法の塔を目指して全速力で駆けていった。





/ 289ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp