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【イケメン革命】月小屋へようこそ【R-18】

第23章 DAY11 奇襲・2




翌早朝、レイアを迎えに来たのは意外な人物だった。


「……ルカ!」


月小屋の玄関先に現れたルカは、なんとも気まずそうな顔で現れた。


「……迎えに来た」


「ルカは絶対来ないってセスが言ってたから…」


ルカは俯き小さく答える。


「……セス、急用で来れなくて…」



「ん……もう迎えが来たの?」

背後からヨナの声が聞こえると、ルカの顔が凍りついた。


「……って、ルカじゃないかー!!」


「……げっ…」


ルカが後ずさる。



「まさかルカが来ると思わなかったなぁ!兄様は嬉しいよ!」


「…俺は一ミリも嬉しくない」


「またそんなこと言って…いつになったら終わるんだよその反抗期は」


「……」


空気を読まないハイテンションのヨナに、ルカは厳しい眼差しを投げる。


「………レイア、早く帰ろう」


「えっ…あ、うん……」


ルカがレイアの手を引っ張り外へ連れ出そうとすると
ヨナと視線が合わさった。


「あ、ヨナ……」

「ルカが一緒なら心配ない…気をつけるんだよ、レイア」


ヨナの顔は穏やかに微笑んでいた。


先ほどまで、同じベッドの中でぴったりとくっついていたせいか、急に離れると寂しさがこみ上げてくる。


(ヨナ……)


ルカに手を引かれ、レイアはそのまま月小屋を後にした。








「……あいつのこと、好きなの?」


「…えっ?」


レイアはルカと一緒に馬に乗っている。

背後から手綱を握るルカが、レイアの耳元でそう尋ねた。



(あいつって、ヨナのことだよね…)


「……うん、好き、かな」


「…そうなんだ……」


ルカがどんな表情をしているのか、レイアは振り向いてみることはできなかったが、答えたその声は少し寂しそうだった。



「ルカ…ごめんね」


「…なんで謝るの?」


「……なんか、ルカはヨナのことあまりよく思ってないみたいだから…その…」


「あなたが気にすることじゃないから…謝らないで」


少し笑みを含んだような声色に、レイアはほっと胸をなで下ろした。


(きっと、本気で憎んでるわけじゃない、よね)


すると、ルカは急に手綱を引いて馬をとめた。


「…ルカ?」


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